種類いろいろ。キャットフードに含まれるビタミン

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人間の食事では注目されることが多いビタミン。キャットフードでもビタミンは重要な役割を果たしています。しかしビタミンは過剰摂取することで、食欲不振など弊害をもたらすことも。猫に必要なビタミンについて、知っておきましょう。

ビタミンとは

ビタミンの役割

ビタミンは体の生理機能の調整を行う5大栄養素の1つです。ビタミン自体はエネルギー源になることはありません。しかし炭水化物・タンパク質・脂肪がエネルギーに変換されるとき、あるいは血や肉になるとき、その働きをスムーズにするヘルパーの役割を果たしています。
猫に必要なビタミンの量自体は少ないものです。しかし豊富な種類のビタミンを食事に取り入れることは猫の健康維持につながるといえます。

ビタミンの種類

ビタミンは油脂に溶ける「脂溶性ビタミン」と水に溶ける「水溶性ビタミン」の2種類に分類することができます。

脂溶性ビタミン

脂溶性ビタミンは、油と一緒に摂ると効率的に吸収することができます。ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKが脂溶性ビタミンになります。脂溶性ビタミンは肝臓に蓄積されるので、毎日摂取する必要はありません。逆に過剰に摂取すると中毒症状を起こすことがあります。

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンはビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB6など)と、ビタミンCに分類されます。尿に溶けて体外に排出されやすく、体内に蓄積されません。そのため水溶性ビタミンは毎日摂取する必要があります。一方で摂りすぎた分は体外に尿として排出されてしまうので、過剰症を起こす危険性は低くなります。

キャットフードに含まれているか確認したいビタミン

猫にとって重要度が高いビタミンを紹介します。

ビタミンB1

ビタミンB1(チアミン)は炭水化物の代謝、知覚機能の伝達を助ける役割を果たしています。猫は人や犬より炭水化物の消化が苦手なので、炭水化物の代謝を補助するビタミンB1を人や犬以上に必要としているのです。
実は猫はビタミンB1を体内で作り出すことができない生き物です。そのため食事からビタミンB1を摂取することが大切になってきます。ビタミンB1は水溶性ビタミンですから、体内に蓄積することはできません。毎日食べるキャットフードにビタミンB1が含まれていることを確認しましょう。
人間と同じような炭水化物が多い食事を摂っている場合はビタミンB1の消費量も激しいものになります。猫にはなるべく猫の必要な栄養成分が正しく配合されたキャットフードを与え、人の食事を与えないように注意してください。
また、生魚や貝類にはビタミンB1を破壊するチアミナーゼという成分が含まれていることを知っておきましょう。猫は魚が好きだから…と生の魚をキャットフード代わりに与えていると、ビタミンB1不足からくるビタミンB欠乏症になることがあります。ビタミンB欠乏症は食欲不振や体重減少に始まり、けいれんや歩行困難を起こすこともある病気です。

ビタミンA

ビタミンAは目の健康を保ち、視力の低下を予防します。また皮膚、粘膜の健康や歯・骨の成長、免疫力の維持とたくさんの仕事をしてくれる成分です。欠乏すれば角膜や網膜に異常が発生する可能性があります。
人や犬は野菜や果物に含まれているβカロテンからビタミンAを作り出すことができます。しかし猫にはこの機能はありません。そのためβカロテンではなく、ビタミンAそのものを体内に取り込む必要があります。ビタミンAは肝臓など動物性の食品にのみ含まれています。肉食の猫にふさわしい原材料を使っているキャットフードを選びましょう。

ビタミンE

ビタミンEは細胞膜を守ったり、抗酸化作用がある成分です。ビタミンEは魚をたくさん食べる猫に必要な成分といえます。
なぜなら魚に多く含まれる不飽和脂肪酸は活性酸素と結合することで脂肪を壊してしまう過酸化物質を作り出すからです。脂肪が壊されると脂肪組織炎という死亡の危険性もある病気につながります。これを防ぐのがビタミンEの役割なのです。
猫に必要な栄養をバランスよく配合している総合栄養食タイプのキャットフードを毎日の食事にすることで、ビタミンEの不足を防ぐことができます。魚中心の手作り食を与えている人はビタミンE不足に注意しましょう。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨の成長を助ける働きがあります。猫が日向ぼっこを好むのは紫外線を浴びることで体の中でビタミンDを作り出すことができるからともいわれたこともありました。しかし実のところ猫は人間や草食動物と違い、「日光を浴びることでビタミンDを作ることができる」という体内システムが欠けているのです。そのため食事でビタミンDを摂取する必要があるわけです。特に成長期の猫にとってビタミンDは体を作る重要な成分。キャットフードの内容によく気を配ってあげましょう。

過剰摂取で猫に弊害をもたらすビタミン

必要なビタミンがある一方、過剰摂取に注意しなければならないビタミンも存在します。

ビタミンC

人間はビタミンCを体内で合成することができません。しかし猫は体内でビタミンCを作り出すことが可能なのです。そのためビタミンCをサプリメントなどで補おうとすると過剰摂取になってしまうことがあります。ビタミンCを摂りすぎるとシュウ酸カルシウム尿石症の原因となります。栄養バランスが整えられている総合栄養食タイプのキャットフードを与えていれば、健康な猫ならビタミンC不足になることはないはず。過剰に与えないようにしましょう。

ビタミンA

猫に必要なビタミンAですが、過剰に摂りすぎると成長を遅らせたり骨の異常を起こしたりします。AAFCOが定める猫の栄養基準においてもビタミンAには上限値750000IU/kg(1IU=0.025μg)が設定されています。

ビタミンD

こちらも猫に必要なビタミンDですが、過剰摂取で高カルシウム血症、食欲不振などの弊害がおこりえます。こちらもAAFCOが定める基準において上限値10000IU/kg(1IU=0.025μg)が設定されています。(ビタミンで上限値が設定されているのはビタミンAとビタミンDのみです。)

まとめ ビタミンは総合栄養食でバランスよく摂らせる

猫が食事によって摂るべきビタミンの種類は大変多くなっています。過不足がないようこれらのビタミンを猫に与えるのは大変です。その点猫の健康に配慮して作られている総合栄養食タイプのキャットフードなら、猫に必要なビタミンをバランスよく摂らせることができます。良質な総合栄養食タイプのキャットフードを活用して、猫の健康維持に努めましょう。