猫が喜ぶキャットフードを見つけたいなら、猫の食性と嗜好性を知ろう

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猫は食の好みがうるさい動物といわれていますが、猫はどうやってキャットフードの好き嫌いを決めるのでしょうか。またキャットフードを選ぶときには猫の好みのみならず、肉食の猫の体にふさわしい栄養バランスを備えているフードかどうかを検討する必要があります。猫の食性と嗜好性を知れば、キャットフードを選ぶ助けになりますよ。

猫の食性

猫の体の構造と食性

食性というのは、その動物が本来食べているものの種類を表す言葉です。食性はその動物が持つ消化器官が何を消化吸収できるのかによって左右されます。
人間の食性はなんでも食べる雑食です。そのため人間は様々な消化酵素を有し、胃が大きく腸が長いといった特徴を持っています。
一方で完全肉食の猫は消化酵素の種類が少なく、腸は2mと大変短いです。歯の種類も非常に少なく、獲物を歯で切り裂いたあとは歯ですり潰すことはなく丸呑みする習性があります。これらの特徴は柔らかくて咀嚼しやすい肉をメインとした食事が猫の食性であるということを表しています。逆に言えば、固くて繊維質の多い植物系の食べ物は猫の食性に合わないのです。

猫に必要な一番の栄養はたんぱく質

雑食の人間が最初に消化する栄養素は炭水化物ですが、肉食の猫が最初に消化するのはたんぱく質です。猫は人間と違い、たんぱく質を中心にした食事が食性に合っているのです。そのため、キャットフードを選ぶ際は高たんぱく質のものを選ぶとよいでしょう。もちろん炭水化物が猫にとって全く必要ないわけではありませんが、猫は炭水化物からエネルギーを作るのが苦手な生き物であるということは覚えておきましょう。猫の食事に炭水化物が占める全体割合は人間に比べ20%も少ないのです。
逆に猫の食事にたんぱく質が占める割合は35%と、人間の18%の約2倍。猫の活動エネルギーを支えているのはたんぱく質なのです。

猫の嗜好性

嗜好性とは

嗜好性というのは、その動物の食べ物に関する好みのことです。例えば猫は食性からいえば肉を食べるはずですが、その肉でも一番好きな肉は羊肉、次いで牛肉、馬肉、豚肉、鶏肉となり、最後が魚肉であるという報告があります。また同じような原材料のキャットフードでも食いつきが良いものと、悪いものがあるはずです。こうした好みを左右するのが嗜好性なのです。

猫の嗜好性を左右するもの

匂い

猫が好きなにおいは脂肪臭です。猫が食べ物を「おいしそう」と感じるのは、嗅覚の刺激によるものです。猫の嗅覚は大変鋭く、食べ物の判断をする最初の重要な感覚になっています。においが受け入れられなければ、猫はキャットフードを食べようとはしないでしょう。キャットフードはおいしそうなにおいが漂う新鮮なものを常に用意する必要があるのです。
猫の嗅覚は水分量や温度によって影響をうけます。そのため、ドライキャットフードよりもたくさん水分を含むウェットキャットフードの方が嗜好性が高くなります。また冷たいキャットフードよりも暖かいキャットフードの方がおいしそうなにおいがします。食欲がないときは、キャットフードを電子レンジや湯せんで人肌程度に温めると食いつきがよくなる場合があります。

猫は味蕾(みらい)という味を感じる器官が人間や犬に比べて少ない動物です。そのため、甘みを感じません。好きな味は肉や魚に含まれるアミノ酸の味であるうま味や酸味です。嫌いな味は苦みです。苦い味は自然界では毒物に多く含まれるため、食の安全性を味で確かめる猫にとって、苦みを避けるのは自然なことなのです。

食感

猫はべたつく食感を嫌います。酸化したドライフードの表面はべたつくことがあります。古くなったキャットフードを猫は本能的に見分けているといえるのです。

経験値

猫の嗜好性は上記のように生来のものにのみ基づくわけではありません。最終的に嗜好性を決定するのは「経験値」です。これは子どもの頃にどれだけたくさんの食べ物に触れ、おいしいと感じたかによって決まります。
猫の嗜好性は生後6か月まで、特に離乳期以降に母猫や飼い主からどのような食べ物を与えられるかによるといわれます。人間の場合と同じで偏った離乳食を与えられていれば偏食な猫に育ってしまう可能性が高いです。子猫の食事の際はメインのキャットフードに加えて、種類豊富な食べ物を少量ずつ与え、嗜好性の幅を広げていくとよいでしょう。

猫の嗜好性を左右しないもの

キャットフードの粒の形

ドライキャットフードの粒には魚や骨の形を模したものがありますが、猫にとっては意味のないものです。これはキャットフードを選ぶ飼い主においしさやかわいらしさをアピールするためのものにすぎません。ただし見た目を整えるという意味とは違い、キャットフードの粒の形を猫が食べやすいよう工夫しているメーカーもあります。たとえば小さくして食べやすくしている、かみ砕きやすい形状にしているなど意味のある形のキャットフードがあります。こんなケースの場合はキャットフードの形も猫の嗜好性に関係してくるといえるでしょう。

キャットフードの色

キャットフードについている赤や黄色の色は、猫にとって無意味です。猫の目は人の目とは違い、赤い色を認識することができないのです。したがって、いくら人の目においしそうに見える色がキャットフードについていたとしても、猫の嗜好性にアピールすることはできません。キャットフードの色は飼い主の購買意欲をそそるためですが、人工着色料による着色は好ましいものではありません。

まとめ キャットフードを選ぶときは、猫の食性と嗜好性に合った商品を選ぼう

猫の食性は「肉食」、嗜好性は「匂い、味、食感」そして「経験値」で決まるということが分かりました。この食性と嗜好性に合ったキャットフードを探すことで、あなたの猫好みのキャットフードを見つけることができるでしょう。また新鮮なキャットフードを与える、キャットフードを温めるなどキャットフードの与え方を工夫することでも猫の食いつきをよくすることができます。猫にごはんをあげるときは猫の食性と嗜好性を思い出してくださいね。

【参考文献】
http://キャットフード.tv/catfoodranking.html
https://www.bazaarbizarre.org/choice.html