与えた方が猫の健康に良い!?キャットフードの機能性成分とは

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キャットフードのパッケージには、猫の健康に良いというアピールがあちこちに書かれています。その中で時々見られる「機能性成分配合」の文字。さて、機能性成分とは何なのでしょうか。

キャットフードにおける機能性成分とは

継続して食べることで体の機能の一部を強化できるような種類の成分のことを機能性成分といいます。免疫力を高めたり、口臭を抑えたり、老化防止になったり…様々な効能をもたらす機能性成分があります。
キャットフードはいうまでもなく、猫に必要な栄養素を備えていなければなりません。総合栄養食と表記されているキャットフードには猫の健康を維持できるだけの必須栄養素が含まれています。たんぱく質、脂質、炭水化物などがバランス良く配合されているわけですね。しかし機能性成分とはそれら必須栄養素とは別のもの。特に摂取しなくても猫が栄養不足になることはありません。

キャットフードの機能性成分いろいろ

キャットフードの機能性成分として代表的なものに以下のようなものがあります。

カテキン

ポリフェノールの一種で、緑茶に含まれていることで有名ですね。体に害になる活性酸素を抑制する抗酸化作用があるといわれています。殺菌作用、生活習慣病の予防、老化防止、消臭効果などが期待される成分です。

コラーゲン

たんぱく質の一種です。他のたんぱく質と異なり細胞の外に存在し、細胞と細胞をつなぎ合わせ、栄養や酸素を届ける役割を果たします。皮膚や毛づやを若々しく保つ効果があるといわれています。ビタミンCと一緒に摂ると、より効果的。
コラーゲンの加齢に伴う減少は、関節軟骨の再生力低下をまねき、関節炎の原因になります。そのためシニア期向けのキャットフードにコラーゲンが配合されていることは多いです。

グルコサミン

アミノ酸の一種で、グルコースとグルタミンからできています。動物の皮膚や爪に存在する成分ですが、カニなど甲殻類由来のものはキチン質という名称で呼ばれています。軟骨の形成を促す働きがあり、関節のサポートに役割が期待されます。

ハーブ

薬効のある植物のことで、数千種類に及ぶ種類があり、効能も様々です。胃腸の健康維持のためにペットフードに配合されていることがあります。ただし、肉食の猫にとって草は本来必要のない食べ物。嫌いなハーブ、食べると危険なハーブもたくさんあります。キャットフードの機能性食品の中にハーブがあるからといって、むやみにハーブを猫に与えるのはやめましょう。

乳酸菌

乳酸菌とは乳酸を作り出す菌の総称です。ビフィズス菌などが有名ですね。大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑える善玉菌です。腸内環境を整えてくれ、お腹の健康維持のために役立ちます。また善玉菌を増やすことは免疫力のアップや、アレルギー改善、毛並みを美しく保つことにもつながります。

DHA・EPA

DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、オメガ3脂肪酸の一種。魚油に多く含まれています。体の成長に大切な役割を果たすため、妊娠、授乳期の母猫、成長期の子猫に必要な物質です。一方で血液が固まってしまうのを防ぎ、中性脂肪やアレルギーの原因となるロイコトリエンを抑制、心臓病や動脈硬化の防止にも効果があるといわれているので高齢の猫にも摂取させたい成分です。他にも抗炎症作用、関節炎の症状改善など様々な機能が期待できます。

オリゴ糖

ブドウ糖、果糖などが集まってできている糖のことです。大腸まで届き、善玉菌である乳酸菌などの栄養源となります。そのため乳酸菌とおなじく整腸作用が期待できます。便秘などお腹のトラブルを抱えがちな猫に与えたい成分です。またオリゴ糖にはにおいのもととなる悪玉菌を抑制する働きがあるので、排せつ物の悪臭を抑える効果もあります。

人間向け食品の機能性成分との違い

さて人間の食品にも「健康食品」と呼ばれる種類のものがあります。人間の健康食品のなかで、「機能性」という表記ができるのは「保健機能食品」というもので、「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の三つに分かれています。「特定保健用食品」は俗にいう「トクホ」商品で、国が科学的な根拠を審査し、消費者庁から許可が下りないと表示できない厳しい基準の上に成り立っています。また「機能性表示食品」は事業者が健康に良いという科学的根拠を提出したうえでの届け出制、「栄養機能食品」は届け出は必要ありませんが、表示の際は国が定めた基準と適合しているかどうかを事業者が判断することになります。
しかしペットフードに関してはこのような認定制度がないため、機能性成分の表記はペットフード製造者の判断にゆだねられている面があります。ペットフードの誇大広告に関してはペットフード公正取引協議会が独自ガイドラインを定めていますが、(「ペットフード安全法」などペットフードに関する法律が整備されつつあるとはいえ)法律での規制は人間の食品と比べてかなり遅れています。ちゃんとした臨床実験を行って機能性成分の効果を確認しているのか、それとも人間の体に良いから猫にもよいだろうというあいまいな根拠から機能性成分をうたっているのか、なかなか判断がつきにくいのが現状です。

薬事法をふまえた機能性成分の表示

ペットフードの表記は上記のように人間の食品よりも規制が甘いですが、薬事法での制限はあります。食品と薬品を消費者が混同しないよう、制限をかけている薬事法。例えば「関節を丈夫にする」というペットの体の機能に影響を及ぼすような書き方は医薬品でないペットフードにはNGです。そのため機能性成分の効果の表し方はパッケージによってはかなりあいまいに見えるかもしれません。しかしもともと明確な規定のない機能性成分ですから、逆に効果を保証するような文面の方が薬事法違反を犯している可能性があるのです。

キャットフードの機能性成分には様々なものがありますが、法的根拠はまだまだあいまいです。そのため機能性成分の付加されたキャットフードを購入する際は、自分の猫に合った効果の裏付けが取れているものを選んであげることが大切です。

【参考文献】
http://www.netgamermt.jp/seibunnmenn.html