キャットフードの種類は変えても大丈夫か

切り替え方に注意すれば問題ない
猫は食事の好みがうるさい動物だといわれています。またいつも食べていたキャットフードでも、体調や気分によって食べなくなってしまった、ということもある気分屋。おいしくキャットフードを食べてもらいたい反面、いつも食べているキャットフードの種類を変えて与えても大丈夫なのかは気になるところです。
結論から言うと、キャットフードの種類を変えることは問題ではありません。総合栄養食であるキャットフードはどれでも猫に必要なエネルギーを賄うことができるように作られていますから、与える量を間違わなければどんなキャットフードでも栄養維持は可能なはずです。ただし、頻度や切り替え方やについては注意が必要です。
キャットフードを切り替える時の注意点
頻繁に切り替えない
まずキャットフードを切り替える頻度ですが、猫がいつものキャットフードを食べなくなったからといってすぐキャットフードの種類を変えるのはお勧めしません。本来は一つの種類のキャットフードを与え続けた方が猫の体調管理はしやすいのです。
猫のわがままに付き合いすぎれば、「今のごはんを食べなければ、もっとおいしいものが出てくるはず」と解釈され猫の偏食はどんどん進んでしまいます。また猫はムラ食いをする動物ですから、フードへの食いつきが悪くてもしばらく様子を見てみましょう。お腹がすけば自然とフードを食べるはずです。
かなりお腹がすいているはずなのに、ご飯を食べない、元気もないとなると病気の可能性があります。キャットフードの切り替えを検討する前に病院に連れて行ってください。
フードの効果は長い目で見る
毛並みの良くなるキャットフード、肥満防止のための低カロリーフードなど、機能面を求めて飼い主の方でキャットフードの種類を変えたいと思うこともあるでしょう。しかしすぐに効果が表れないからといって、このキャットフードは駄目だったと拙速にキャットフードを切り替えるのも止めましょう。
動物の血液がすべて入れ替わるには3か月はかかるといわれており、これらの機能的なキャットフードの効果を判断するには数か月待つ必要があります。期間に余裕をもって猫の様子を観察することが大切です。
変更は少しずつ行う
キャットフード、とくにドライキャットフードは見た目が同じように見えても栄養成分の構成、原材料などにかなりの違いがあるものです。キャットフードの種類を変えるときはいきなり全部を新しいフードにしてしまうのではなく、少しずつ新しいフードの比率を増やすという方法をとりましょう。その方が猫の消化器官への負担が少なく、新しいフードが合わないときの対処もしやすくなります。
また、キャットフードの種類を切り替えることは問題ありませんが、複数のキャットフードを混ぜて長期間も与え続ける給餌方法はお勧めできません。それぞれのキャットフードが持つメリットを相殺してしまう可能性があるからです。
様々な種類のフードに慣れさせるべき
食事の好みがころころ変わる猫がいる一方で、逆に同じ種類のキャットフードしか食べないという猫もいます。このタイプの猫は一つのキャットフードに対する執着が非常に強いため、仮に今食べているキャットフードがなんらかのトラブルで手に入らなくなった時が大変です。
今与えているフードが急に製造終了してしまうことも無いとはいえません。万が一の時に備えて、あらかじめいくつかのキャットフードをローテーションで与えるという方法で複数のキャットフードになれさせておくと安心です。
切り替え頻度は少なく慎重に行う
キャットフードの種類を変えること自体は問題ではありません。問題は、切り替えしすぎることによって猫のわがままを助長してしまう可能性があることです。切り替えは頻繁に行うのではなく、ここぞというタイミングで行いましょう。