キャットフードの成分表示(灰分)

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灰分とは

キャットフードの成分の中に粗灰分という表記がある場合があります。粗灰分とはキャットフード中のミネラル成分(ナトリウム、カルシウム等)の総量のことです。ミネラル成分の合有量を調べる時、ミネラル成分を燃やして残った灰を計測するという手順を取ります。この手順から灰分という名称がつけられています。「粗」というのはだいたいの量という意味です。灰分成分のみをターゲットにした正確な測定は難しいため、このような表記になっているのです。

猫とミネラル

猫にとってミネラル成分は健康維持のために重要な栄養素です。1日に必要な摂取量が100mg以上の「主要必須ミネラル」は6種類。カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩化物です。マグネシウムには上記のようなリスクもありますが、カルシウムと結びついて骨や歯を作るという重要な働きもしているのです。マグネシウムの不足は関節の過伸展(伸びすぎ)、神経障害、高血圧、食欲不振を招きます。ミネラル成分は互いに影響しあって働くので、きまった成分を過剰に減らすのではなくバランスよく摂取することが大切です。

マグネシウムの量に注意

粗灰分に注意することでキャットフードに含まれるミネラルの―部、マグネシウム量を推察することができます。マグネシウムは過剰摂取に注意が必要な成分です。

マグネシウム過剰は尿路結石になりやすい

マグネシウムを多く含むキャットフードを食べているとおしっこから排出されたマグネシウムとリンが結合し、ストルバイト尿結石の原因となる場合があるからです。とくにドライフードが主食の猫は水分不足になりやすく、結石のリスクが高いのです(高品質のドライフードでは一般的に粗灰分は7%前後となっています)。

植物性タンパク質が多いフードには注意

またキャットフードの中にはタンパク質を構成するのに動物性の原材料のみではなく、植物性タンパク質の元になる穀類、豆類を使っているものもあります。マグネシウムは穀類、豆類の外殻部分に多く含まれているので、これらの原材料を使っているキャットフードでは粗灰分の値が比較的高い傾向にあります。過去に尿路結石を発症した猫に粗灰分が高いキャットフードを与えることは避けた方が無難です。

フードの表記と猫の体調をよく見て

粗灰分の表記はAAFO(米国飼料検査官協会)によって義務付けられているわけではありません。このため表記のないキャットフードもあります。その一方キャットフードによっては粗灰分といったざっくりしたくくりでは無く、マグネシウム~g、ナトリウム~gといった具合にミネラルごとに表記を分けてあるものも存在します。具体的に表記されているものの方が安心です。

結石リスクの高い猫の場合、このような配慮があるキャットフードでマグネシウム合有量を正確に把握することができれば安心ですね。また尿路結石の原因はミネラルの過剰摂取だけではなく、尿量やpH値にもかかわりがあります。普段の猫のおしっこの様子を観察して、尿の頻度が減っていないか、結晶が排出されていないか気を配ることも大切なのです。